デンゴヨの可能性回
デンゴヨの可能性をGPT先生に聞いてみた
【スパーク(デンゴヨ)】
シンオウ地方――ナギサシティのジム。デンジは無造作にソファへ身体を投げ出していた。
「……退屈だな……」
ジム挑戦者も少なく、トレーナーとしての高揚感から遠ざかる日々。スマホロトムをいじる気にもなれず、天井を睨んでいたとき、不意に管理スタッフがジムに現れた。
「デンジさん、今日の交流会のこと、覚えてますか?」
「は?」
「ほら、リーグの企画でさ。四天王とジムリーダーの顔合わせ会って……。今日はナギサで、ゴヨウさんが来るって」
「……誰だ?」
「四天王の一人ですよ。エスパータイプの」
名前は聞いたことがあった。けれど直接会ったことは、確かな記憶にはない。
「ま、いいけど」
そうして訪れた午後、ナギサジムに現れたのは、整った顔立ちと妖しげな雰囲気を纏った男――ゴヨウだった。赤いスーツに、黒いシャツ。喉元が開いていて、妙に目を惹いた。
「……デンジさんですね。初めまして。ゴヨウと申します」
「へぇ……なんか、思ってたより……」
「思ってたより?」
「地味じゃないんだな、って」
ゴヨウはくすりと笑った。けれどその目には、一瞬だけ、何かを見透かすような冷たさがあった。
「あなたも、噂通り……いえ、それ以上にエネルギッシュな方のようですね」
互いに、少しだけ口角を上げた。
会は形式的なもので、他のジムリーダーたちも数人参加していた。けれど、どうしてもデンジの目はゴヨウに引き寄せられる。立ち振る舞いがどこか柔らかく、けれど芯が読めない。まるで煙のような男。
対してゴヨウもまた、ちらりと何度も視線を寄越してきていた。人当たりは良くとも、明らかに他の誰にも興味を示していない。
会の後、外に出て夜の潮風を浴びていると、ふいに背後から声がかかった。
「……ナギサは、星がよく見えますね」
振り向くと、ゴヨウが一人で立っていた。ウェーブのかかった竜胆色の髪を風に揺らしながら、じっとこちらを見ている。
「……ついてきたのか?」
「いいえ。偶然…ですよ」
「ふーん…」
少しだけ沈黙が落ちた。だが、不快じゃなかった。むしろ妙に心地いい。ゴヨウの隣に立っていても、なぜか力が抜ける。
「さっきは悪かったな。地味とか言って」
「いえ、気にしてません。よく言われますし……でも、あなたに言われると少しだけ、気持ちが揺れました」
「……へぇ」
また風が吹いた。波音の向こうで、街灯の灯りが瞬く。
「あなたは、いつも退屈しているんですね?」
「なに……」
「顔に出てます。力が余っているのに、ぶつけるほどの相手がいない……だから、熱意を失っているのでしょう?」
その言葉に、デンジの胸が少しだけ疼いた。
「……お前、なんなんだよ」
「エスパータイプの使い手ですから。人の心の動きには、少しだけ敏感なんです」
「ムカつくな」
「でしょうね。でも……あなたが燻る気持ちも、わかりますよ」
ゴヨウが微笑む。柔らかくて、毒を含んだような笑顔だった。デンジは気づく。こいつをもっと知りたいと思った瞬間、自分の胸に生まれた静かなスパークに。
「……お前、次もナギサに来る気あるか?」
「呼んでくださるなら」
「じゃあ……また来いよ。そしたら、もっと面白い話ができるかもな」
「……はい。ぜひ」
潮風の中、二人はゆっくりと並んで歩き出した。まだ始まったばかりの関係の中で、互いの鼓動が、少しずつ同じリズムを刻み始めていた。
**
数週間後。シンオウリーグ本部のラウンジで、デンジはコーヒー片手にソファに沈み込んでいた。
「……で、なんでオレがこんな所に呼び出されてるんだ?」
「そんなムスッとすんなって!たまにはこうして顔合わせるのも悪くねーだろ?」
目の前でケタケタ笑うのは、真っ赤な髪を爆発させた男――オーバ。どこか抜けてるテンションの高さと、根はいいやつ感がにじみ出る顔をしていた。
その隣に立っていたのは、少し離れた場所で静かに佇んでいた人物――
「こんにちは、デンジさん」
ゴヨウだった。夜のナギサで偶然出会ったあの男。目が合うと、彼は柔らかく微笑んだ。胸の奥が、少しだけ熱くなる。
「というか、なんでこのメンツ?オーバとゴヨウって、仲良かったのかよ」
「んー?まあな?ゴヨウってこう見えて、意外と面倒見いいんだぜ」
「……オーバさん、それは少し言い過ぎですよ」
「へへっ、悪ぃ悪ぃ!でもさ、デンジとゴヨウ、お前らも意外と気が合うんじゃねーの?」
デンジはゴヨウのほうをちらりと見やる。ゴヨウは相変わらず落ち着いた笑みをたたえ、こちらをじっと見ていた。
「ナギサでは、楽しかったですね。あの夜の話、忘れてません」
「……オレも、忘れてないけどな」
「なになに?お前ら、ナギサで何かあったのか?!」
「うるせーよ、オーバ」
「ちぇー。親友にくらい教えてくれてもいいだろ!」
「お前とはただの腐れ縁だろう?」
ふふ、とゴヨウの小さな笑い声がこぼれた。その声音がどこか楽しそうで、デンジは思わず口をへの字に曲げる。
「……ま、でも。オーバがいなかったら、こんな再会もなかったのは確かか」
「でしょ!オレって、意外とキューピッドかもな~!」
「気取んな。たまたまだろ」
「たまたまでも縁ってのは大事なんだぜー!よし!今度三人で飯行こうぜ!焼き肉!食い放題!」
「おいおい、勝手に決めるなよ」
「……悪くない提案ですね。わたしも……行ってみたい。もっと……あなたのことが、知りたいです」
ゴヨウがまっすぐこちらを見る。オーバの後ろで、燃えるような赤髪がふわふわと揺れる中、デンジは少しだけ頬を赤く染めて言った。
「ったく……じゃあ、付き合ってやるか。別に、ゴヨウがどうしてもって言うならな」
「ええ、ありがとうございます」
「おっ、決まりだな!よーし、オレさま、張り切って予約しとくからな!」
「お前、そういうとこだけ行動早いよな……」
「任せとけって!オレの手配、ナメんなよ?!」
――正直、少しうるさい。
でも。
こんなオーバのテンションがなければ、今の空気もなかったのかもしれない。
リーグのラウンジで、笑い声がひとつ跳ねた。
新たな火花が、ふたたび灯る音がした。
――――――
**
うん、デンゴヨの可能性ありだわ…
まだやさぐれてるデンジのツンデレデンゴヨとか新たな扉が開きそうです
あと確かにゴヨは地味なのか派手なのかわからん部類ですよね…(そこ…!?)
ゴヨウさん、超能力的なものはとくに言及されてないけど、弟(だと思われる)のイツキ君より劣るにしても若干心読む能力あったりするのいいね…!